医療福祉の税務情報
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文書作成日:2021/05/15


 昨年、源泉所得税の納付期限を個別に延長する方法として、原則としての『申請書の提出』と、例外としての『余白への記載』の二通りの方法をご案内しました。
 今年も個人の確定申告等の提出・納付期限が延長されたことに伴い、この個別延長についても引き続き二通りの方法で手続きが可能と思われる方もいらっしゃるでしょう。
 しかし4月16日以降については、余白への記載が認められず、原則通り、『申請書の提出』が求められます。
 そこで今回は、この原則通りの手続き方法である、『申請書の提出』についてご案内します。


 令和2年分の所得税の確定申告等に関する各種延長は、その申告等の期間と新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の期間と重なることを踏まえ、この期間に例年設置する確定申告会場などで発生する“密”を避けるための措置です。

 そのため、法人税や相続税などその他の税目については、一律での期限延長はありません。

 ただし、新型コロナウイルス感染症の影響により期限までに申告・納付等をすることができないやむを得ない理由がある場合には、個別指定による期限延長が認められます。


 個別指定による期限延長が認められる、“やむを得ない理由”とは、例えば次のような理由が考えられます。

【申告者が個人・法人共通】
  1. 税務代理等を行う税理士(事務所の職員を含みます。)が感染症に感染したこと
  2. 納税者や法人の役員、経理責任者などが、現在、外国に滞在しており、ビザが発給されない又はそのおそれがあるなど入出国に制限等があること
  3. 次のような事情により、企業や個人事業者、税理士事務所などにおいて通常の業務体制が維持できない状況が生じたこと
    1. 経理担当部署の社員が、感染症に感染した、又は感染症の患者に濃厚接触した事実がある場合など、当該部署を相当の期間、閉鎖しなければならなくなったこと
    2. 学校の臨時休業の影響や、感染拡大防止のため企業が休暇取得の勧奨を行ったことで、経理担当部署の社員の多くが休暇を取得していること
    3. 新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、生活の維持に必要な場合を除きみだりに自宅等から外出しないことが求められ、在宅勤務の体制も整備されていない等の理由から、経理担当部署の社員の多くが業務に従事できないこと
【申告者が個人の場合】
  1. 納税者や経理担当の(青色)事業専従者が、感染症に感染した、又は感染症の患者に濃厚接触した事実があること
  2. 次のような事情により、納税者が、保健所・医療機関・自治体等から外出自粛の要請を受けたこと
    1. 感染症の患者に濃厚接触した疑いがある
    2. 発熱の症状があるなど、感染症に感染した疑いがある
    3. 基礎疾患があるなど、感染症に感染すると重症化するおそれがある
  3. 新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、生活の維持に必要な場合を除きみだりに自宅等から外出しないことが要請されていること
【申告者が法人の場合】
  1. 感染症の拡大防止のため多数の株主を招集させないよう定時株主総会の開催時期を遅らせるといった緊急措置を講じたこと
出典:国税庁「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ 問2「期限の個別延長が認められるやむを得ない理由〔令和3年4月6日更新〕」」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/faq/01.htm#q1-2



 冒頭でご案内した通り、令和3年4月16日以降の個別指定による期限延長方法は、原則通り、『申請書の提出』による手続きが必要となります。

 使用する申請書は、『災害による申告、納付等の期限延長申請書』です。

 具体的な記載例は、以下の通りです。ここでは、法人税及び地方法人税・法人の消費税・源泉所得税の記載例を画像でご案内します。

【記載例】
出典:国税庁「国税における新型コロナウイルス感染症拡大防止への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」問1-5「(参考)個別指定による期限延長手続の具体的な方法」法人税及び地方法人税・法人の消費税・源泉所得税https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-044.pdf

 なお、資金繰りが悪化したことにより納付が困難な状況になった場合には、『納付の猶予制度』があります。

 こちらは上記とは異なる手続きとなりますので、資金繰りなどに不安を感じる方は、当事務所へ早めにご相談ください。


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